マタイ 19 4-12
19:4
イエスは答えて言われた、「あなたがたはまだ読んだことがないのか。『創造者は初めから人を男と女とに造られ、
19:5
そして言われた、それゆえに、人は父母を離れ、その妻と結ばれ、ふたりの者は一体となるべきである』。
19:6
彼らはもはや、ふたりではなく一体である。だから、神が合わせられたものを、人は離してはならない」。
19:7
彼らはイエスに言った、「それでは、なぜモーセは、妻を出す場合には離縁状を渡せ、と定めたのですか」。
19:8
イエスが言われた、「モーセはあなたがたの心が、かたくななので、妻を出すことを許したのだが、初めからそうではなかった。
19:9
そこでわたしはあなたがたに言う。不品行のゆえでなくて、自分の妻を出して他の女をめとる者は、姦淫を行うのである」。
19:10
弟子たちは言った、「もし妻に対する夫の立場がそうだとすれば、結婚しない方がましです」。
19:11
するとイエスは彼らに言われた、「その言葉を受けいれることができるのはすべての人ではなく、ただそれを授けられている人々だけである。
19:12
というのは、母の胎内から独身者に生れついているものがあり、また他から独身者にされたものもあり、また天国のために、みずから進んで独身者となったものもある。この言葉を受けられる者は、受けいれるがよい」。
結婚、離婚、独身について考える時、それぞれの立場や状況によって様々な思いが湧き上がってくることと思います。聖書には、これらの状態について様々な視点からの教えや記述があります。いくつかご紹介します。
**結婚について**
* **創世記 2章24節:**
> それゆえ男はその父母を離れて、女と結び合い、ふたりは一体となるのである。
結婚の原点を示す箇所として、夫婦が一体となることの重要性を語っています。
* **エフェソの信徒への手紙 5章25節:**
> 夫たちよ、キリストが教会を愛し、教会のためにご自身をお与えになったように、あなたがたも妻を愛しなさい。
夫婦間の愛のあり方について、キリストと教会の関係を模範として示しています。
**離婚について**
* **マタイによる福音書 19章6節:**
> もはや、彼らは二つではなく、一体なのです。だから、神が結び合わせたものを、人は離してはなりません。
イエスは、原則として結婚の不可解消性を語っています。
* **マタイによる福音書 19章9節:**
> わたしはあなたがたに言う。姦淫のゆえでなしに妻を離縁して他の女をめとる者は、姦淫を犯すことになる。
例外的な状況における離婚の可能性を示唆する解釈もある箇所です。
**独身について**
* **コリントの信徒への第一の手紙 7章7-8節:**
> わたしとしては、すべての人がわたしと同じようであってほしいと思います。しかし、おのおの神から賜わったそれぞれの賜物を持っています。ある人はこの賜物を、ある人はあの賜物を持っています。まだ結婚していない人たちとやもめたちに言いますが、わたしと同じように独身でいるのは良いことです。
パウロは、独身であることも神からの賜物であり、それぞれの生き方があることを示唆しています。
* **コリントの信徒への第一の手紙 7章32-34節:**
> 結婚していない男は、どうすれば主に喜ばれるかと、主のことに関心がありますが、結婚している男は、どうすれば妻に喜ばれるかと、世のことに関心があり、心が二つに分かれています。結婚していない女や未婚の女は、どうすれば主に聖なる者として喜ばれるかと、主のことに関心がありますが、結婚している女は、どうすれば夫に喜ばれるかと、世のことに関心があります。
独身であることの利点として、主に専念できる可能性を挙げています。
これらの聖句は、それぞれの状況や考え方によって、様々な受け止め方をされると思います。