誘惑にあったとき

●誘惑にあったとき●

詩編
15:1
主よ、あなたの幕屋にやどるべき者はだれですか、あなたの聖なる山に住むべき者はだれですか。
15:2
直く歩み、義を行い、心から真実を語る者、
15:3
その舌をもってそしらず、その友に悪をなさず、隣り人に対するそしりを取りあげず、
15:4
その目は神に捨てられた者を卑しめ、主を恐れる者を尊び、誓った事は自分の損害になっても変えることなく、
15:5
利息をとって金銭を貸すことなく、まいないを取って罪のない者の不利をはかることをしない人である。これらの事を行う者はとこしえに動かされることはない。

 

19:1
もろもろの天は神の栄光をあらわし、大空はみ手のわざをしめす。
19:2
この日は言葉をかの日につたえ、この夜は知識をかの夜につげる。
19:3
話すことなく、語ることなく、その声も聞えないのに、
19:4
その響きは全地にあまねく、その言葉は世界のはてにまで及ぶ。神は日のために幕屋を天に設けられた。
19:5
日は花婿がその祝のへやから出てくるように、また勇士が競い走るように、その道を喜び走る。
19:6
それは天のはてからのぼって、天のはてにまで、めぐって行く。その暖まりをこうむらないものはない。
19:7
主のおきては完全であって、魂を生きかえらせ、主のあかしは確かであって、無学な者を賢くする。
19:8
主のさとしは正しくて、心を喜ばせ、主の戒めはまじりなくて、眼を明らかにする。
19:9
主を恐れる道は清らかで、とこしえに絶えることがなく、主のさばきは真実であって、ことごとく正しい。
19:10
これらは金よりも、多くの純金よりも慕わしく、また蜜よりも、蜂の巣のしたたりよりも甘い。
19:11
あなたのしもべは、これらによって戒めをうける。これらを守れば、大いなる報いがある。
19:12
だれが自分のあやまちを知ることができましようか。どうか、わたしを隠れたとがから解き放ってください。
19:13
また、あなたのしもべを引きとめて、故意の罪を犯させず、これに支配されることのないようにしてください。そうすれば、わたしはあやまちのない者となって、大いなるとがを免れることができるでしょう。
19:14
わが岩、わがあがないぬしなる主よ、どうか、わたしの口の言葉と、心の思いがあなたの前に喜ばれますように。

 

139:1
主よ、あなたはわたしを探り、わたしを知りつくされました。
139:2
あなたはわがすわるをも、立つをも知り、遠くからわが思いをわきまえられます。
139:3
あなたはわが歩むをも、伏すをも探り出し、わがもろもろの道をことごとく知っておられます。
139:4
わたしの舌に一言もないのに、主よ、あなたはことごとくそれを知られます。
139:5
あなたは後から、前からわたしを囲み、わたしの上にみ手をおかれます。
139:6
このような知識はあまりに不思議で、わたしには思いも及びません。これは高くて達することはできません。
139:7
わたしはどこへ行って、あなたのみたまを離れましょうか。わたしはどこへ行って、あなたのみ前をのがれましょうか。
139:8
わたしが天にのぼっても、あなたはそこにおられます。わたしが陰府に床を設けても、あなたはそこにおられます。
139:9
わたしがあけぼのの翼をかって海のはてに住んでも、
139:10
あなたのみ手はその所でわたしを導き、あなたの右のみ手はわたしをささえられます。
139:11
「やみはわたしをおおい、わたしを囲む光は夜となれ」とわたしが言っても、
139:12
あなたには、やみも暗くはなく、夜も昼のように輝きます。あなたには、やみも光も異なることはありません。
139:13
あなたはわが内臓をつくり、わが母の胎内でわたしを組み立てられました。
139:14
わたしはあなたをほめたたえます。あなたは恐るべく、くすしき方だからです。あなたのみわざはくすしく、あなたは最もよくわたしを知っておられます。
139:15
わたしが隠れた所で造られ、地の深い所でつづり合わされたとき、わたしの骨はあなたに隠れることがなかった。
139:16
あなたの目は、まだできあがらないわたしのからだを見られた。わたしのためにつくられたわがよわいの日のまだ一日もなかったとき、その日はことごとくあなたの書にしるされた。
139:17
神よ、あなたのもろもろのみ思いは、なんとわたしに尊いことでしょう。その全体はなんと広大なことでしょう。
139:18
わたしがこれを数えようとすれば、その数は砂よりも多い。わたしが目ざめるとき、わたしはなおあなたと共にいます。
139:19
神よ、どうか悪しき者を殺してください。血を流す者をわたしから離れ去らせてください。
139:20
彼らは敵意をもってあなたをあなどり、あなたに逆らって高ぶり、悪を行う人々です。
139:21
主よ、わたしはあなたを憎む者を憎み、あなたに逆らって起り立つ者をいとうではありませんか。
139:22
わたしは全く彼らを憎み、彼らをわたしの敵と思います。
139:23
神よ、どうか、わたしを探って、わが心を知り、わたしを試みて、わがもろもろの思いを知ってください。
139:24
わたしに悪しき道のあるかないかを見て、わたしをとこしえの道に導いてください。

 

1コリントへの信徒への手紙
第 10 章
1 兄弟たちよ。このことを知らずにいてもらいたくない。わたしたちの先祖はみな雲の下におり、みな海を通り、
2 みな雲の中、海の中で、モーセにつくバプテスマを受けた。
3 また、みな同じ霊の食物を食べ、
4 みな同じ霊の飲み物を飲んだ。すなわち、彼らについてきた霊の岩から飲んだのであるが、この岩はキリストにほかならない。
5 しかし、彼らの中の大多数は、神のみこころにかなわなかったので、荒野で滅ぼされてしまった。
6 これらの出来事は、わたしたちに対する警告であって、彼らが悪をむさぼったように、わたしたちも悪をむさぼることのないためなのである。
7 だから、彼らの中のある者たちのように、偶像礼拝者になってはならない。すなわち、「民は座して飲み食いをし、また立って踊り戯れた」と書いてある。
8 また、ある者たちがしたように、わたしたちは不品行をしてはならない。不品行をしたため倒された者が、一日に二万三千人もあった。
9 また、ある者たちがしたように、わたしたちは主を試みてはならない。主を試みた者は、へびに殺された。
10 また、ある者たちがつぶやいたように、つぶやいてはならない。つぶやいた者は、「死の使」に滅ぼされた。
11 これらの事が彼らに起ったのは、他に対する警告としてであって、それが書かれたのは、世の終りに臨んでいるわたしたちに対する訓戒のためである。
12 だから、立っていると思う者は、倒れないように気をつけるがよい。
13 あなたがたの会った試錬で、世の常でないものはない。神は真実である。あなたがたを耐えられないような試錬に会わせることはないばかりか、試錬と同時に、それに耐えられるように、のがれる道も備えて下さるのである。

 

ヘブライ人への手紙
2:10
なぜなら、万物の帰すべきかた、万物を造られたかたが、多くの子らを栄光に導くのに、彼らの救の君を、苦難をとおして全うされたのは、彼にふさわしいことであったからである。
2:11
実に、きよめるかたも、きよめられる者たちも、皆ひとりのかたから出ている。それゆえに主は、彼らを兄弟と呼ぶことを恥とされない。
2:12
すなわち、「わたしは、御名をわたしの兄弟たちに告げ知らせ、教会の中で、あなたをほめ歌おう」と言い、
2:13
また、「わたしは、彼により頼む」、また、「見よ、わたしと、神がわたしに賜わった子らとは」と言われた。
2:14
このように、子たちは血と肉とに共にあずかっているので、イエスもまた同様に、それらをそなえておられる。それは、死の力を持つ者、すなわち悪魔を、ご自分の死によって滅ぼし、
2:15
死の恐怖のために一生涯、奴隷となっていた者たちを、解き放つためである。
2:16
確かに、彼は天使たちを助けることはしないで、アブラハムの子孫を助けられた。
2:17
そこで、イエスは、神のみまえにあわれみ深い忠実な大祭司となって、民の罪をあがなうために、あらゆる点において兄弟たちと同じようにならねばならなかった。
2:18
主ご自身、試錬を受けて苦しまれたからこそ、試錬の中にある者たちを助けることができるのである。

 

ヤコブの手紙
第 1 章
1 神と主イエス・キリストとの僕ヤコブから、離散している十二部族の人々へ、あいさつをおくる。
2 わたしの兄弟たちよ。あなたがたが、いろいろな試錬に会った場合、それをむしろ非常に喜ばしいことと思いなさい。
3 あなたがたの知っているとおり、信仰がためされることによって、忍耐が生み出されるからである。
4 だから、なんら欠点のない、完全な、でき上がった人となるように、その忍耐力を十分に働かせるがよい。
5 あなたがたのうち、知恵に不足している者があれば、その人は、とがめもせずに惜しみなくすべての人に与える神に、願い求めるがよい。そうすれば、与えられるであろう。
6 ただ、疑わないで、信仰をもって願い求めなさい。疑う人は、風の吹くままに揺れ動く海の波に似ている。
7 そういう人は、主から何かをいただけるもののように思うべきではない。
8 そんな人間は、二心の者であって、そのすべての行動に安定がない。
9 低い身分の兄弟は、自分が高くされたことを喜びなさい。
10 また、富んでいる者は、自分が低くされたことを喜ぶがよい。富んでいる者は、草花のように過ぎ去るからである。
11 たとえば、太陽が上って熱風をおくると、草を枯らす。そしてその花は落ち、その美しい姿は消えうせてしまう。それと同じように、富んでいる者も、その一生の旅なかばで没落するであろう。
12 試錬を耐え忍ぶ人は、さいわいである。それを忍びとおしたなら、神を愛する者たちに約束されたいのちの冠を受けるであろう。
13 だれでも誘惑に会う場合、「この誘惑は、神からきたものだ」と言ってはならない。神は悪の誘惑に陥るようなかたではなく、また自ら進んで人を誘惑することもなさらない。
14 人が誘惑に陥るのは、それぞれ、欲に引かれ、さそわれるからである。
15 欲がはらんで罪を生み、罪が熟して死を生み出す。
16 愛する兄弟たちよ。思い違いをしてはいけない。
17 あらゆる良い贈り物、あらゆる完全な賜物は、上から、光の父から下って来る。父には、変化とか回転の影とかいうものはない。
18 父は、わたしたちを、いわば被造物の初穂とするために、真理の言葉によって御旨のままに、生み出して下さったのである。